ペンタメロン・ゲーム ―Pentamerone Game― レビュー
ペンタメロン・ゲーム ―Pentamerone Game―の概要
ペンタメロン・ゲーム ―Pentamerone Game―はある日妻とともに謎の組織に連れ去られてしまった主人公が、妻を助けるために組織が開催する『ペンタメロン・ゲーム』と呼ばれるゲームに参加していく探索・謎解き・パズル要素の強いエロRPG作品です。
一般的なRPGにある戦闘などはなく、マップ上に隠されたヒントを元に各ステージで定められたミッションをクリアしていくような形式のエロRPGになります。そのため、ドラクエやFFといったゲームよりも、名探偵コナンなどの探偵ものゲームに近い印象のある作品になります。
ペンタメロン・ゲーム ―Pentamerone Game―のゲームシステム
ペンタメロン・ゲームは大きく分けて6つのステージに分かれており、おおまかに分類すると3つの要素があると思います。1ずつ紹介していきます。
探索・謎解き系ミッション
大半のステージで該当するのが探索・謎解き系のミッションです。各ステージ『必要なアイテムを合成してアイテム生成』『指定金額のお金を集める』など、ステージをクリアするためのミッションが定められます。プレイヤーはモブキャラ達のヒントや依頼、マップ上に隠れたアイテムなどを元に、それぞれのステージクリアを目指していきます。
村人の会話やアイテムの説明など、テキストから想像するような謎解きが中心ですが、一部音を活かしているような謎解きもあります。プレイにはメモ書き・イヤホン着用をしながらプレイするといいでしょう。
簡易アクションゲーム
中盤以降のステージでは、アクションゲーム的な要素も加えられていきます。敵に見つからないように移動する、マップ上に現れる敵に捕まらないように謎解きを行うなど、避けゲーに近いアクション要素が追加されていきます。
簡易リズムゲーム
一部ルートでは、簡易リズムゲームが搭載されています。流れてくるアイコンと同じボタンを、アイコンが特定のポイントに到達した際に押していくという、リズムゲーム系でよくあるようなゲーム的な要素です。
失敗すれば妻がエッチな目に遭う
各ステージ、上記3つの要素を活かしたミッションがありますが、謎解きに失敗してしまったり、邪魔する敵キャラクターに捕まってしまうと、ミッション失敗になります。
ミッション失敗になってしまうと、主人公の妻であるヒロインに毒牙が迫ります。
ペンタメロン・ゲーム ―Pentamerone Game―の長所
ペンタメロン・ゲーム ―Pentamerone Game―の良かったところや独創的だと感じた点について紹介していきます。
童話の設定を踏まえた世界観のゲーム
本作品は現代的な設定に基づいた作品ですが、参加する謎のゲーム『ペンタメロン・ゲーム』は一つ一つがそれぞれ童話の世界をモチーフとした世界観になっています。
例えば、最初のステージでは『白雪姫』を舞台としており、目が覚めなくなったヒロイン(主人公の妻)を起こすために薬を作るという設定で小人たちからのヒントを元に材料を集めるような設定になっています。
また、各ステージミッションに失敗してしまうとヒロインが犯されてしまうようなエッチを楽しむことができますが、エッチシーンも童話の世界に関連づいていた印象なのが面白かったです。白雪姫のステージでは、ミッションに失敗し目覚めさせることができなかったことを踏まえ、小人たちが寝ているヒロインを起こすという名目でぶっかけを行うようなエッチシーンになっていたりします。
童話の設定をうまくゲームとして取り込んでいることに加え、エッチシーンまでしっかりと反映していた点はとても面白かったです。
定番だけど幅広い謎解きの数々
本作品は謎解きがメインになっていますが、犯人当てゲームやアイテムの組み合わせゲーム、ツボを1つずつ調べていくゲームなど、シンプルなものや定番的な謎解きが多く、幅広い種類の謎解きになっていた印象がありました。
難易度は普通〜やや難しめで、観察力やひらめきが必要な点もあります。謎解きができず詰まってしまうとイライラしてしまうこともあるかもしれませんが、スムーズにプレイすることができると、色々な方向性の謎解きがあるので、飽きなどは無いように思えました。
謎解き要素のあるゲームとしては、個人的に絶妙なやりごたえで、飽きさせない工夫もされているゲームだと感じました。
ペンタメロン・ゲーム ―Pentamerone Game―の短所
ペンタメロン・ゲーム ―Pentamerone Game―のマイナス点やもう少し改善が欲しかったことは次の通りです。
エッチシーンの数に期待の点
本作品エッチシーンは中規模の描写・差分ありのエッチシーンとなかなか良いレベルのエッチシーンになっています。
一方で、エッチシーンの数自体は7シーンです。(2016年3月時点)
作者さん発信の情報によれば、エッチシーン追加も含めたアップデート予定があるようですが、値段が税抜き1400円台とエロRPGとしては高めな値段設定の部類に入る作品です。
そのため、エッチシーンの数という点でコストパフォーマンスを見ると、少ないかなぁ……という印象を受けました。
このゲームは、ゲーム要素にも力が入っている作品ですので、ゲーム全体として見れば問題ないレベルだと思いますが、エロゲーという点でエロ要素を中心に見ると、コスパ不足に感じる可能性もあります。
完成度自体は高いゲームでエロシーンも良いゲームだったと思うので、個人的にももう少し色々なエッチシーンをミてみたかったかな?という印象がありました。
再確認要素の少ないこと
本作品、一度読み進んだ内容を振り返るような機能が弱く、サラッと流し読みしたり、アイテムの位置などを忘れてしまったりすると、再確認できなく、最初からプレイし直す必要が出てきたりします。
例えば、アイテムの手に入れた場所が謎解きに必要な推理がある場面では、アイテム取得時にどこで手に入れたかを把握しておかないと、アイテム欄などで確認できるわけじゃないので、推理がわかってもその推理に該当するアイテムがどのアイテムだったかわからなくなってしまう!といった現象が起きてしまったりします。
推理のキーとなるアイテムにはアイテム欄などで、どこで手に入れたかがわかるような機能があったり、主人公の仲間とも言えるヒロインに話しかければ再度ルール確認ができるような会話を出すなど。重要な要素は再確認できるような要素がもっと充実していると、ユーザービリティの向上につながり、推理に集中できてよかったのではないかと思いました。
あると便利な説明・機能の少なさ
本作品、これがあるといいのになぁ……という細い説明や機能の搭載が少なかったことが勿体無く感じました。
回想部屋などは搭載されているのですが、メッセージスキップのような機能がないので、エッチシーン階層の時に興味のないシーンは飛ばせにくかったり。石を動かす・リズムゲーム的な要素など、特殊な行動は軽い説明もしくは全く説明がないような場合もあります。
エッチシーンは比較的良く出来ている&探偵ゲームでやり直すことも多くなるゲームなので、メッセージ表示や履歴などの機能が充実されていたり、簡易的な操作方法はReadmeで触れてあげるなどしてあげると、細いところまで行き届いた親切な作品になっていたのではないかと思いました。
ペンタメロン・ゲーム ―Pentamerone Game―をおすすめする人
- 探偵・脱出などの謎解き系のゲームが好きな方
- 自分の失敗で愛する人が襲われるようなエッチが好きな方
- 童話を意識した設定やエッチシーンが好きな方
ペンタメロン・ゲーム ―Pentamerone Game―をおすすめ出来ない人
- 考えながらプレイするような作品を面倒に感じる方
- 謎解きゲームが苦手な方
- 寝取られに近い、愛する人が犯されるようなシチュが得意ではない方
まとめ
78点
短編謎解き系エロゲとしてはいい感じのバランス!
エロ面や細い配慮もあると満足度も上がった印象の作品
ゲーム性 | |
---|---|
シナリオ | |
エロさ | |
独自性 | |
コストパフォーマンス |
ゲームの難易度さえしっかりと意識して望めば、やりごたえもある程度望める塩梅でまとめられた良い脱出ゲーム。エッチシーン自体はレベルが高い一方で、数は少なめなのはコスパ面で少し残念な印象も持つ作品でした。全体的にレベルが高かったからこそ、エッチシーンの数ももっとあれば良かったのになぁ……と思える作品。
ゲームパート自体は意識されているテーマ性もよく反映され、飽きさせないようないい組み合わせで楽しめる作品でした。エッチシーンのボリュームがもっとあれば、凄くオススメだったのになぁ……という感じです。
海外系のサークルさんみたいですが、海外らしさをあまり感じず、日本向けに丁寧な作品に仕上がっていたと思うので、色々と改良されていくだろう次回作とかも、すごく期待したいなーと思える、頑張って欲しいサークルさんだなーという印象も抱く作品でした。
サンプルCG
作品情報
制作サークル・メーカーさん:
Luwen Workshopさん
プレイ時間目安:
・短編〜中編(プレイ時間は2時間、考え時間も含めると2時間40分ぐらい)
価格(レビュー記載時):
・1512円
難易度:
ちょいムズ!
ボイスの有無:
ボイスなし
やり込みシステム:
・マルチエンディング
このゲームをダウンロードできるショップさん
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